津田 宏茂さん

甘みと酸味のバランスがとれた
コクのあるピオーネ
鮮度抜群にお届けします。 津田 宏茂さん

祝福を受けた土地が育んだ
格別なおいしさ

梨や野菜も作っていますが、津田さんの農園の代表選手はブドウ。それぞれの品種にファンがいて、その時期が来ると自宅前の直売所には楽しみにしてくださっていた常連のお客さまが訪れます。作っているのは、巨峰、ピオーネ、シャインマスカット、ブラックビート、ふじみのりの5種。今回はピオーネのご紹介です。

「一番重要視してるのは味のバランスです。ただ単に甘く作るだけなら割合簡単にできますが、おいしいものを作るのはなかなかに難しい。本当においしかったら人は甘いとは言わず、おいしいって言いますよ。うまー!とかおいしー!て、しかも小声で。そういうブドウを作れるかどうかにポイントを置いています。そのために最もたいせつなのは土作りですね。この畑の土は粘土質で鉄分が多い。鉄分が多い土は味のいい果物ができます。特に柑橘系とブドウは果汁濃度が要求されますので、ただ糖度が高いことより、水分をたっぷりと含んでいることがたいせつです。またこの畑はうちのなかでも特別で、かつて弁財天さんが祀られていた土地なんです。そのせいかどうかは分かりませんが、何を作ってもうまくできる特別な畑です」

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探究心旺盛に高品質を目指す
気品溢れるピオーネの魅力

ーピオーネ最近は粒の大きなブドウが好まれる傾向にありますが、ピオーネはいかがですか?味の特徴なども教えてください。

「ピオーネは巨峰よりも粒が大きくて濃い紫色をしています。ピオーネを大きく作ると色がのらないことが多いので、スーパーに並んでいる一般的なものは大体500g前後でしょうか。僕のところでは1房で700g、800g台という大きさでも、充分な発色のものが多く出ています。味の方は遺伝子的にマスカットが入っているので酸味と甘みのバランスが良く、果汁が濃いのが特徴です。果肉はしっかりとした歯ごたえがあり、脱粒しにくいので輸送にも向いていると言えるでしょう。収穫時期は8月10日過ぎから9月いっぱいくらいまでと、比較的長い期間楽しめる品種です。ブドウは年々新しい品種が登場して、個性もさまざま。また、同じ品種でも栽培方法によって仕上がりがまるきり違ってきます。ひとくくりに産地だからおいしいということではなく、作り手の裁量によってかなり差が出るんですね。同じ畑の中でも、どの木のどの枝に生ったのがうまいかなど、観察力をもって育てている農家だけが知るところです」

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津田さんのブドウはなぜ軸が長い?
知って納得、おいしく食べる技

──ぶどうは買ってからどれくらいが食べごろなのですか? また、箱や袋から出すときにポロポロと粒がとれてしまうのは傷んでいるのですか?

「品種によって粒がとれやすいのとそうでないのがあって、ピオーネはとれにくい品種です。もちろん届いたらすぐに召し上がっていただくのが一番ですが、買ってから3、4日はおいしく召し上がっていただけると思います。目安としては主軸(中心の太い軸)が緑色のうちは実に水分を補給できていますので、鮮度が保たれている証拠です。主軸が茶色くなっても味はそれほど変わりませんが、水分が失われていくので果肉のハリがなくなり、食感が変わってきます。そういう訳で私の所では軸をかなり長めに切って出荷しています。軸の長さが5cmと10cmでは水分補給が1日違いますから。本当は短い方が箱詰めの際も便利なのですが、少しでも鮮度を保つために敢えての長めなのです」

ブドウを冷蔵保存する場合は、1房ずつポリ袋やラップに包んで野菜室に入れましょう。軸が茶色いものはキッチンバサミなどで2〜3mm程度枝を残して1粒ずつ取り外し、タッパーなどに入れて冷蔵保存すると省スペースになって便利です。ぶどうの皮についている白い粉のようなものはブルームといって鮮度保持に役立っていますので、洗うのは食べる直前がおすすめです。

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profile

津田 宏茂

栽培品目:ブドウ(ピオーネ)
出荷可能期間:8月〜9月
※その他、ブドウ各種、もも、ピーマン、万願寺とうがらし、梨も取り扱いがございます。

柿や桃の栽培が多い紀央川上地域において、長年ブドウを栽培をしてきた津田さんご一家。ご両親から受け継いだブドウ畑は粘土質で保水力が高く、鉄分を多く含んでいる。その味には定評があり、古くからの固定客がついている。作物の出来は産地ではなく作り手によるという持論を証明すべく、質の高いブドウ作りに精進している。